福祉タクシードライバーとして働く魅力は、社会貢献できているのを実感しながら働けるということだ。利用者の中には、障がいがあることで肩身の狭い思いをしながら生活している人もいる。身体が不自由なことで外出するのがおっくうに感じ、自宅にこもってしまう人も少なくない。家にこもってばかりだと、認知症にかかるリスクが高くなったり、健康寿命が下がったりすることもある。福祉タクシーの仕事は、そうした身体の不自由な高齢者や障がい者などの社会的弱者に寄り添い、力になれる仕事なのだ。支援が必要な人を対象に仕事を行うため、利用者やその家族から直接感謝の言葉をもらえる場面も多い。誰でも人から感謝されるのは嬉しいもので、人の役に立っていると実感できるので、仕事に対してやりがいを感じられる。
福祉タクシードライバーとして働く魅力に、一定の生活リズムで勤務しやすいことも挙げられる。タクシードライバーは隔日勤務という1日働いて1日休みという働き方がメインである。福祉タクシーを利用する人は通院、旅行、冠婚葬祭のお出かけの際に利用することが多く、福祉タクシードライバーは日勤での稼働が主な活動時間となる。日勤ならば、十分な睡眠時間を確保しながら規則正しい生活ができるので、長い間続けやすいだろう。介護の需要は今後ますます高くなることが予想され、福祉タクシー乗務員の求人も多くなっている。安全に運転する能力があれば、定年を過ぎても働くことができるのも福祉タクシードライバーの魅力的な部分である。